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今回は外部講師の先生や日本光電のご協力によりペースメーカの講義を行っていただきました。
心臓は心筋という筋肉でできていて、心房、心室という部屋がそれぞれ左右にあり、大動脈や肺動脈などといった大血管と血液の逆流を防ぐための大動脈弁や僧帽弁といわれる弁があります。
そして、刺激伝導系と呼ばれる心臓の洞結節から出される電気的な刺激により興奮し、規則正しいリズムで心臓を動かすことで全身に血液を送っています。
しかし、何らかの理由で洞結節からの興奮が起こらない、または起こりにくい状態や刺激伝導系の途中が切れて、収縮、拡張のリズムが不規則になってしまうことがあります。
心室に興奮が伝わらないことにより、脈が遅くなったりすることを不整脈といい、不整脈になってしまうと上手く全身に血液を送り出すことができなくなってしまいます。
ペースメーカの目的は、この洞結節からの自然のペースメーカの異常による徐脈性不整脈における調律の異常を補整することです。
一言で不整脈といっても心臓のリズムが通常よりも早くなってしまう頻脈と呼ばれる不整脈と通常よりも遅くなってしまう徐脈と呼ばれる不整脈に分類されます。
リズムが遅くなってしまう徐脈と呼ばれる不整脈に対して治療を行うのがペースメーカなのです!!
ペースメーカのシステムは、ペースメーカ本体と心臓の電気信号を感知したり電気刺激を伝えるためのリードと呼ばれる線で構成されています。
本体には、長時間の作用を維持するための電池と制御回路が内蔵され、その上部にはリードをつなぐための部分があります。重さは一般的なもので約20gほどです。リードは先端部分に電極があり、その部分が心臓の筋肉に接して、必要に応じて電気刺激を与えます。
このような重要な役割のペースメーカがいつも正常に決められた設定どおりに
作動しているのか、定期的にチェックしなければなりません。器械ですから、いつトラブルが発生するかわかりません。そのために患者さんは3〜6ヶ月に1回はペースメーカ外来にてペースメーカのチェックをしています。
このペースメーカのチェックも臨床工学技士の業務のひとつです。
プログラマというコンピュータを使用し、ペーシングレートや、刺激電圧、刺激時間あるいは、電池残容量(交換の目安)などのパラメータを測定し、医師に報告する事も大事な仕事です。
しかし現在ではペースメーカ以外にもICD(植え込み型除細動器)やCRT(心臓再同期両方)を植え込まれている患者さんも増えており、これらの治療機器も臨床工学技士が関わっていきます。
今回の講義と実習でプログラマを使った模擬チェックが難しいと思った学生もいると思いますが、病院実習でのペースメーカ外来の見学で、この講義で学んだ知識が活かさせていただける機会が多くあると思います。
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