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2024.06.17

救急救命科

救急救命士による医療行為(特定行為)

こんにちは!
飼い猫が深夜に何もない壁に向かって静かに鳴き出すことに怯えている学科長の大野です。

先日、本校の1年生は救急隊活動による特定行為プロトコル「器具による気道確保」の実技試験が行われました。

突然ですが!!
ときどき一般の方々から、今回の実技試験にある「特定行為プロトコル」に関するご質問とともに「救急隊員」と「救急救命士」の違いについて聞かれることがあります。

今回は「救急救命士」の特徴をふまえて客観的な違いについて説明致します。気になる方は「続きを読む」を押してください!

国家資格の有無とともに「救急救命士」は医師の指示の下で医療行為(診療の補助行為)が実施できます。

この医療行為には下記のような項目が含まれています。
1.救急救命士養成施設を卒業し、国家試験合格後にできる医療行為
① 器具による気道確保:口からチューブを入れて空気の通り道を確保します。
② 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保のための輸液:いわゆる「点滴」です。心臓機能もしくは呼吸機能の停止後静脈に針を刺します。
なお就業前研修などの病院実習が事前に必要となってきます。

2.救急救命士国家試験合格後、病院実習などの条件を満たした場合にできる医療行為
① 気管内チューブによる気道確保:高度な器具による気道確保で気管内にチューブを入れます。
② アドレナリンの投与:血管の収縮や心臓機能の改善を目的とした薬剤を静脈を確保して投与します。
③ 乳酸リンゲル液を用いた静脈路確保および輸液:これも「点滴」ですが心臓機能と呼吸機能の停止前静脈に針を刺します。
④ ブドウ糖溶液の投与:脳に必要なエネルギーが不足している場合(低血糖発作時)に静脈を確保して投与します。
なお救うすべき傷病者の方への負担も大きく、同じ救急救命士でも資格取得後に知識・技術的にも十分な教育が求められます。

ちなみに救急救命士養成校においては上記に記載している知識の習得と実習による技術的なスキルの習得は在学中に学習することになりますが、あくまでも「基礎教育」であり、資格取得後の教育は必ず必要になります。

本校の場合はこれらの知識の評価に関する筆記試験、スキルの評価に関する実技試験を実施していき、すべてに合格した学生さんが卒業する資格とともに国家試験受験資格を得ることになります。

ときどき心配されることとして・・・
本校内の筆記試験や実技試験が「不合格」であった場合、ただちに留年が決定することはありませんが、国家試験の合否は「べつもの」です。

本校内の筆記試験や実技試験では、しっかりと不合格後の「補習」を行い、「再試験」を実施しています。当然、ひとのいのちに関わる教育であるために丁寧ではありますが、ときには厳しく評価しています!
あくまでも最終目的は「救急救命士国家試験」の合格です!

余談ではありますが先日の実技試験では「全員合格!」でした。入学後、3ヶ月間が経過しようとしていますが、徐々に医療従事者の一員としての凛々しい顔つきになってきました!!
国家試験全員合格に向けての歩みがはじまっています!

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